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私は自分へのご褒美を満喫している。
そうここは愛の都Parisだ。
高級ホテルで優雅にワイングラスを掲げた。
明日は推しの舞台。
ホテルから見える絶景にうっとりと目を細めた。
…ん?窓の外に男がいる…まさか自殺??
私は急いで窓に近づいた。
窓際で男は伝い歩きをしながら何かを追っているようだった。
彼の目線の先を追った…猫?!
しかも子猫だ。私の頭はパニックになった。このままじゃ男性も子猫も危ない。
猫じゃらしになる物を探した。
さっき買ったエッフェル塔のキーホルダーしかない。
よし、これでやるしかない。
私はカーテンの紐にキーホルダーを結んで猫がいる窓からそっと投げた。
すると猫が喜んで掴んできたのだ。
チャンスだと思い、窓を開け無我夢中で猫を抱き上げた。
それと同時に床へと勢いよく転がってしまった。
「助かったよ。どうもありがとう。」
猫を追っていたバスローブ姿の男が窓から入ってくれば、私に手を差し伸べた。
その顔、あの大きな目によく知ってる笑顔。私はそのまま気を失ってしまった。
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