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「体、大丈夫?」 「うん、いいよ」  ユキは座ると店員にダージリンとモンブランを注文した。ユキに食欲があることに私はホッとする。 「それで、リイトとはどうだったの。抱かれた?」  私の意地悪な質問にユキは顔を真っ赤にしていた。まだ僅かに残るユキの私への緊張をほぐしてあげたくて敢えてそんな事を訊いたの。効果は、あり過ぎたみたい。体をもじもじとくねらせてティーカップを無駄に掴んだり離したりしている。 「その分だと散々虐められたようね」 「急に変なこと言わないで……」 「図星なんでしょ?」 「だって……リイトが獣なんだもん」 「あらあら――」
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