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「よくわかった。ここまでだキンヤ。悪いが俺に付き合えないって言うのなら――」 「言い過ぎだわ。キンヤに謝って」  リイトが言い掛けた恐らく解散という二文字を飲み込むように、私は彼の言葉尻を取った。  彼が本気で言おうとしたわけではないことぐらいはわかる。長い付き合いですもの。キンヤの女の子なら誰でもいいやっていう軽いノリにちょっとイラついただけなのよね。  それでも言葉は私たちの絆に無数のミクロなクラックを入れ、それがいつか修復のつかない大きな亀裂に変わってしまうことを、この時、私は恐れていた。  私だって本心はリイトと何も変わらない。あの一本のデモテープを聴いたときから。それはきっとキンヤも本心では同じよ。だからお願い、冗談でもそんなことは言わないで欲しいの。 「リイト、キンヤに謝って!」
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