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序章2 幸せなマイホーム、になりたかったあの日
こんにちは!
僕は木造2階建、築15年の家です。
僕のお父さんは建築家さん。大工さんが僕を建てている間もちょくちょく見に来てくれて、僕にいい家になるんだよ、住んでる家族がみんな幸せな笑顔であふれるような家に、って僕に話しかけた。
お父さん、わかった。僕はきっとその『幸せなマイホーム』になるね。住んでくれるみんなを幸せにしたい。
僕が建築されたあとはお父さんと会うことはなくなったけど、不動産屋さんが「暖かい木のにおいのする家」「家族と団らん」っていうキャッチコピーをつけてくれてたくさんの家族が見学にきた。それで位波さんという素敵な家族が僕を買ってくれたんだ。
サラリーマンのお父さんと専業主婦のお母さん、それから7歳の小学生の柚ちゃんっていう女の子と4歳の男の子の家族。これまでは団地に住んでて、夢のマイホームだってお父さんは言ってた。
みんな素敵で大好き! せっかく住んでくれるんだから、楽しい思い出を作ってほしいと思った。いつまでも楽しく暮らして欲しい。だって僕は『幸せなマイホーム』なんだから。
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