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あの悲劇から一年が経った。
この山に来てからは二週間。
だいぶ足の怪我も良くなってきた。
でもまだ走るのは困難だ。
たまに奴らは現れるが都会ほどじゃない。
でもそろそろ冬がやってくる。
食料を調達しにまた街へと行かないといけない。
それまでにこの足が治らなきゃ私は餓死する。
私が寝袋に入ろうとした時だ、悲鳴と銃声音が静かな山で鳴り響いた。
まずい、奴らか野蛮な人間達かだ。
私は急いで荷造りをした。
銃声音と悲鳴は鳴り止まない。
何か変だ。
荷造りを諦めて銃だけ手に取れば走り出した。
痛い。
足が痛い。
その時だ、私の足は何かの網に引っ掛かり宙へと舞った。
ヤバい…これは誰かが張った罠に違いない。暫くすると、物凄い数の奴らが私の下をうめき声あげながら通っていた。
何体も…何体も…。
「安心して。後で降ろしてあげる。」
熊?じゃなくて…熊の毛皮を被った少年だった。
人間と話のは一年ぶりだった。
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