エピローグ

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 だけど、あまりに長い時間大泣きして俺から離れようとしない朔を見て、もう一度じっくり朔や俺と話をしようと考え直してくれた。  朔の気持ちをよく確かめて、それから加賀美の母親の思いに少しでも寄り添えないか考えた。    その結果、朔はやはり加賀美の家に引き取られることになった。  戸籍の上で、だ。  手続きを経て、朔は大原 朔から加賀美 朔になった。  姓が変わった朔だが、加賀美の配慮で朔は引き続き俺のマンションで暮らしている。ときどき加賀美の家にも顔を出すと言う条件付きで。  名前を漢字で書くと何か変だ、とか。呼ばれ慣れないとか、いろいろ言っていた朔だけど、おばあさんができたことは純粋に嬉しいらしい。  加賀美の母親も、ようやく会えた孫を可愛がっているみたいだ。  朔とこれから一緒に住むにあたって、俺たちは同じマンション内で少し広い部屋に引越しをした。  朔の将来を考えると、自分の部屋があったほうがいいと加賀美が強く主張したからだ。  それで、俺にも朔にもひとつずつ小さな自分の部屋ができた。
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