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「どこが対等だよ。ま、お前も女なんだから、可愛がってくれるって。がんばれー」
「棒読み…。しかも、それ、セクハラ」
岩田は頬を膨らませたけど、構わずに俺は早足で警察署の中に入って行った。
やっと解放されたー!!
そう思いながら階段を上がっていくと、松林が歩み寄ってきて、
「あ、お帰りなさい。坂井警部。どうでした?蒲生」
と話しかけてくると、俺はため息をついてジャケットを脱ぐと、ハンガーにかけてラックに引っ掛けた。
「蒲生の奥さん出てきて、困ったよ」
「あ、ってことは、捕まりましたねぇ。奥さんに気に入られてますからねぇ。どこがいいんだか」
「おい」
ジロッと松林を睨むと、松林は笑って頭をかいた。
「あ、仮眠室がさっき盗聴器見つかって、今、八須が確認しに行ってます。ちょっと見に行ってみてくださいよ。警部のスマホも、八須が持ってますから。早く行ったほうがいいですよ」
「え?なんで?」
「今…警部のスマホ…ロック解除されてますから♡」
松林の言葉に、俺はハッと息を飲んだ。
「やばい!見られる!覗かれる。再生される!!」
俺はダッシュして捜査一課を飛び出した。
雪子の、あーんな…いや、アーンな画像、とか!
雪子の、こーんな動画、とか!!
もう、ありとあらゆる映像と画像と、雪子の盗撮モノまで!!俺のコレクションが!!←犯罪?
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