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うぐぐ、と言葉を詰まらせるレオン。
卯瑠は何のこっちゃ?と首を傾げることしかできない。
「…レオ、はっきり言ってよ」
何が言いたいのかわからない。と言えば、今度は顔を真っ赤にするレオン。
卯瑠はますます意味がわからなくなった。それどころか「熱がぶり返したの?」と心配する始末。
レオンはぷるぷると震え、遂に爆発した。
「お、俺は!!!」
「ひっ?!」
急な大声に驚く卯瑠をよそに、レオンはもはやなりふり構わずだった。
「俺はっ!お前、お前が…っすき、なんだよ!!!」
「………は、ぇ?」
「わかったか!!!!」
「ぇ、や、ちょ「わかったな!!!!!」」
早口に捲し立てて、卯瑠の返答も待たずに抱きくるむレオン。
卯瑠はというと言われた言葉を咀嚼し、頭の中で理解がやっと追いついたところだった。
(え、え…?いま、すきって、言った?)
誰が?レオンが?誰を…私を…?
気付いてぼっと顔中に熱が集まった。
「れ、おさん…?」
「…」
返事はない。
レオンもまた真っ赤な顔を隠すように卯瑠の首元に顔を埋めていた。
「レオ、あの…私のことが、すき、なの?」
再度確認するような言葉に、レオンは無言を貫いた。
しかしちゃんと頷きを返していた。
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