16人が本棚に入れています
本棚に追加
「何て断りましょうか?」
「え?」
「あれ?違いました?行きます?」
「そうね、えっと……」
「良かった!喜びますよ森田。『行く』っと今、返事しときました。先輩の携帯にお店のURL転送しておくのでよろしくお願いします。ではお先に失礼します!」
「あ、ちょっと」
藤崎は、脱兎のごとく帰って行った。
例の彼と今週末は過ごせるのだろう。仕事も恋愛もエネルギー全開といった藤崎の若さを少し羨ましく思う奈美。
さて、思いがけず出来た金曜の夜の予定。
とはいえ、奈美は、仕事相手とどうこうなる気は更々ない。
気になっていたお店で美味しい日本酒を飲んで、現状の進み具合の報告など少しすればよいだろうと、残っていた仕事を片付け、店に向かった。
最初のコメントを投稿しよう!