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「体型も上手く作ってくれるわ。凄い技術よ。私も彼女にして貰った事あるから」
「君も? 」
「そう、以前にね。あ、これ美味しそう」
丸く焼いたクッキーの中央の窪みにラズベリージャムやマーマレードを載せたハッロングロットル。
丸く捏ねたチョコレートにココナッツをまぶしたショクラッドボッレ。
チョコと緑色のマジパンで包んだダムスーガーレ。
手に持ったトレーの上にカラフルにラッピングされたチョコやハート型のヴァニリヤルタンも載せていく。
レジで量って貰って会計を済ませ、ぶらぶらウィンドウショッピングを楽しみながらリース通りを進むと、右手に広大なパークが見えた。
「あそこで食べながら一休みしよう」
パークに植えられた樹木の葉は鮮やかさを競い、葉の隙間から覗く空は青く澄んでいる。
ランニングやサイクリング、軽食を持ち込み噴水の回りで寛ぐ人々、ボールを投げたり蹴ったりして遊ぶ子供達。
遠くにある活気と身近な樹木が醸す静けさとのハーモニーが二人を和ませた。
銀杏の木の下のベンチに腰を下ろして伸びをする。
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