メリーゴーランド＊メリークリスマス

2002年12月25日

　クリスマスは、楽しい。

『メリークリスマス！！』

　パンパンと思ったより大きな破裂音がして、キラキラと光を反射する色とりどりのテープが視界で交差する。
　クラッカーというのはどうしてこうも胸を高鳴らせてくれるのか。

「ほらほらピザ冷めないうちに食べよー！」
「わーい、いただきまーす！」

　私はチーズがたくさん乗っているピザに手を伸ばす。
　今日は美香ちゃんと、クラスメイトの男子二人とのクリスマスパーティーだ。初めての家族以外とのクリスマスに少し緊張するが、楽しいのほうが強い。

「よし！　じゃあそろそろあれやりますか！」

　バリッ、とポテトチップスの袋を開けてひょいひょいと二枚口に放りながら、野田くんは言った。

「あれ？」
「クリスマスパーティーって言ったらあれに決まってんだろ」

　ニヤリとした野田くんは自分のリュックから青い袋を取り出す。

「プレゼント交換だ！」
「いえーい！」

　田中くんが拳を小さく掲げて応える。その右手には緑の袋を持っていた。