2002年12月25日

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「じゃあいくよー」  私たちは円になって目を瞑り、プレゼントを右隣の人に渡す。そして回ってきたプレゼントをまた右に渡す。  そうしてぐるぐると四人でプレゼントを回し合って。 「ストップ!」  野田くんの声で私たちは目を開ける。  私の手元には青い袋があった。野田くんの袋だ。 「わぁ、綺麗……!」  中身はスノードームだった。ドームの中心にはミニチュアのカラフルな遊園地が広がっており、傾けると光のような雪が降る。 「いいだろ?」  そう言ってニヤリと笑う野田くんに、スノードームから目を離さないまま私は頷く。 「うん、ありがとう」 「あ、そうだ。忘れてた」 「え?」  私が顔を上げると「パァン!」と轟音が響いてカラフルな帯が私の目の前を勢いよく通り過ぎていった。驚いて固まっている私に、野田くんはしてやったりと満面の笑みを浮かべる。 「メリークリスマス!」  彼の楽しそうな声が聞こえる。  私はその笑顔を目が離せなかった。    心臓がばくばくと痛い。  ……絶対、クラッカーのせいだ。  クラッカーというのは、どうしてこうも胸を高鳴らせてくれるのか。  
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