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そこには惨たらしい一体の死体があった。
私が人生で初めて見た祖父の顔は死に顔で、祖父は孫の顔を見たいという願いが叶うこともなく死体になっていた。
ちいさな悲鳴を漏らして尻もちをつく父の横で、魅入られたように私は祖父の死体から目が離せなかった。
目が開け放たれたまま、顔がこっちを向くその死体の姿に、
私は、何故か「生」を感じてしまった。
まるで生きているような死体だな、とぼんやり考えながら、不思議と怖いという印象は覚えなかった。
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