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2、適当に
「どうしちゃったんだろうねー。石田メガネ。」
美織が心配そうに言う。
「メガネもプレゼントほしいんじゃね?実は。」
太一が女子達の前に行って笑いながら言った。
美織と藍は顔を見合し、ため息をついた。
「先生っていつも私たちの意見を聞いてから決める人だったのに、今回はなんか珍しいよね。ていうか、いきなりだし。プレゼントとか何していいかわかんないし。」
藍は、ゆっくりと歩きながら2人に言った。
「私なんて『なんでこんなことするんですかー。』って言った伊藤さんへプレゼントだよ。あー何あげても絶対喜ばれなさそう。」
美織が言う。
「俺、その伊藤さんからプレゼントもらうんだけど。ウケる。」
太一がまたへらへらと落ち着きない様子で言った。
「まぁ、なんか適当であたりさわりないもんでいいんじゃない?文房具とかさ。家にあるもので。」
藍は太一の話は無視して美織の顔を見て言った。
「おいおい無視すんなよー!」
太一は、すたすたと歩いていく2人に向かって叫んだ。
「あたし、太一のプレゼントはもらいたくないわー。」
美織が言う。
「同じく。」
藍が頷く。
「おイッ!!」
太一そういいながら逃げる2人を追いかけた。
「まぁ適当にしようか」と3人は家に帰って使ってないハンカチやシャーペン等を包装して発表することにした。
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