06.遊び人

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06.遊び人

 眠れない夜が続いていた。  猛にとんでもないことをされたのだ。眠れるわけがない。おかげで毎日寝不足だった。  ふとした時には猛の手を、舌を、表情を思い出してしまう。そのたびにくるみは熱くなった頭を横に振り、忘れようとする。  でもやっぱり忘れられない。  どうして猛があんなことをしたのか。  あんなことをする人だとは思わなかった。  くるみはてっきり、猛は硬派な男の人だと思っていたのだ。ストイックに身体を鍛え、クールな表情をする。でも本当は甘いものが好きで、動物が好きな、少しかわいい人。そんな猛のことを知ることができてうれしかったのに。  まさか、あんなことをする人だったなんて。
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