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ぐにぐにと入り口に指が食い込んでくる。入り口とはいっても自分ではわからないので、とにかく身体の内側になにかが入ってくる感覚だけはわかった。ゆっくりしてくれるのはわかるけど、痛くて息が詰まる。
「狭いな……一本できついか……痛くねえか?」
「ちょ、ちょっとだけ」
本当はすごく痛い。
でももしここで痛いからやめてほしいと告げたらどうなるだろう。
猛はくるみに呆れ、離れていってしまうかもしれない。もう遊び相手ではなくなって、それならまだいいけれど、もう一緒にシュークリームを食べられなくなったらどうしよう。普通に話をしてくれなくなったらどうしよう。
くるみはそのことが気掛かりで、全力で拒否することはできなかった。
「なら、すぐ慣れる」
「うう……」
猛が指を動かすたびに痛みが走る。
苦しい。
「百頼」
「ん」
猛の舌がぺろりとくるみの唇を舐める。
ふにふにと唇同士をくっつけているとなんだか気持ちがよかった。ぽかんと開いた唇から猛の舌が自然と入ってきて絡み合う。舌がぬるぬるしてあったかくて気持ちがいい。痛みで強張っていた身体から力が抜けていくのがわかった。
「っ、あっ、は」
痛みが薄れていく。
「動かしやすくなってきた」
キスをしながら、次第に内側は受け入れることを覚え、猛の指もスムーズに動くようになっていた。ゆるゆると動くたびに濡れた音は大きくなる。痛みはないけれど、おかしな感覚が下腹部に残る。
これがどういった行為なのかよく理解していないけれど、キスをしながら身体の中をかき混ぜられて痛みや違和感とも違う他の感覚が生まれてくるのがわかった。ぬるついた指先が中にふれると、身体がぴくぴくと反応を示す。
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