死が二人を分かつまで

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長い黒髪の綺麗な女性と街の交差点で初めて出会い、僕(と思われる視点)が彼女に一目惚れをする。目元のなきぼくろが印象的な綺麗な(ひと)だ。瞬きをすると今度は二人で仲良さそうに遊んだり、笑ったりしている。次に瞬きをするとそれは彼女の結婚式だった。綺麗なウエディングドレスを着た彼女は新郎と誓いのキスをするところだった。 その時、僕は彼女の手を引いて走り出した。驚く周囲に視点が移って、僕は教会から駆けだす二人を見つめて驚く。手を引いている人もウェディングドレスを着て居て、その人を追いかけて来たらしい別の新郎が立ちはだかった。 一つの会場に二人ずつ居る新郎新婦に僕を含めた全ての者が混乱している。当の本人達はそんな事お構いなしにそのままの姿で何処かへ駆けて行った。 視点は再び、手を引いていた新婦に戻った。 二人は恐らくどちらかの家で有ろう場所で互いの両手を恋人繋ぎで握って、キスをしていた。
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