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足を止めた私の目の前まで飛び跳ねるかのように軽い足取りで近づいてきた彼からは、夢の中に咲く花のように魅惑的な香りがした。 「そぉ!中野由梨ちゃんやろ!?やっと会えたぁ!」 〝やっと会えた″?? 誰かと会う約束なんて、してなかったと思うけど。 首をかしげる私に、目の前のチャラい王子様みたいな人が笑いかける。 「俺、光雅です!柊木光雅! あなたの許婚です!よろしくね!」 …… …… …………………………〝イイナズケ″???
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