序章

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序章

どれだけ善行を積めば、あの眩しい空に辿り着けるのだろうか? 死んで尚、安らぎを夢に見る。生が全てと謳いながら、死後の世界に幻想を抱く。人と言う生物は何て愚かで、儚き生物なのだろう。 まるで何者かに導かれるように、理解と予知を繰り返し生を刻む。それを成長と呼ぶのなら、その権利を与えて貰えなかった者はどうなる? その道から(あぶ)れた人間は、逆走を望んだ人間はーー…… これは、神に見放された人間達の物語。 生から死を見つめるのではなく、死から生を見つめる……神の遊戯から外れた者達の日常の一部である。
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