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土間でスノーブーツを脱いで、室内用のもこもこのスリッパを履いて、使い込まれた濃淡のあるブラウンの艶のある床をパタパタと歩いて進み、カフェカウンターへと向かった。
背中向かいの囲炉裏には、細めの薪がいくつかくべられていて、それがゆらゆらと赤くなったり黒くなったりを繰り返して、時々パチッと言う音を立てていた。
パパが車から降りて、車の荷物を土間に置いてからカフェカウンターに入ったところで、私はママからのお土産を渡した。
私にとってはなんでもないママの作った大根と大葉の漬け物と、白菜と柚子の漬け物。それからシイタケ抜きの筑前煮は、パパには大切なものなのか、
「おっ!
ごちそうだね!
これ外国からのお客さんにウケるんだよ~。
ありがとう!」
と言って、宝物を扱うようにそれを見ていた。
それから、短冊みたいな一筆書を見て、一瞬時が止まったようになったかと思えば、次には照れ臭そうに笑っていた。
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