episode9 いつかその時が来たら

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数日後。 あたしは待ちきれないし、系斗はあたしから逃げてるし、匠には止められてるけど、強行突破することにした。 ジミーの住むアパートのインターホンを押すと、ジミーは目を擦りながら出てきて、 「あれ?瑠生?どうしたの?まだ7時前…」 と言いかけると、あたしは首を伸ばして部屋の中を覗いてみた。 「アンジェいる?」 「いるよ。呼ぶ?」 「うーん。そうだなぁ。今日とか明日とか、アンジェと約束してる?」 「うん。明日休みだろだから今夜からハワイ島に」 じゃ、仕方ない。ジミーとアンジェは巻き込めないか。ジミーが一人だった時は、気楽に巻き込めたけど、今はアンジェのためにも、あまり連れ回すのはやめておこう。 「じゃ、いいや。あたしがここに来たことは、秘密ねっ」 あたしはそう言ってアパートを出ていくと、 「お、おーい、瑠生!!匠さんにちゃんと言ったほうがいいよー!勝手に動いちゃだめだよー!」 とジミーがあたしの背中に向かって叫んでるけど、あたしは無視して外に停めていたチャリに乗って、そこから勢いよく走り出していった。 仕方ない。あいつに頼もう。今すぐハワイを出るために。もう、ここんとこ、あたしもバタバタしてて、一筋縄ではハワイから出られない。 こうなったら、悪人を利用しよう! あたしが今の家に住む前に使っていたマンション。オートロックのマンションのエントランスをスペアキーて解除して、エレベーターに乗り込む。
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