episode9 いつかその時が来たら

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* テラとあたしは、その日のうちに手ぶらでホノルル空港に向かい、とりあえず日本に向かった。系斗はまだ姿を現さないけど、雪子が今山梨にいるらしい。なんで山梨?と思ったけど、そこに知り合いがあるらしい。しかも、なぜかその友人は男の人だそうだ。それって、男の人と逃避行?雪子の行動も謎だ。 とりあえず東京に向かおうと思い、成田行きの飛行機に乗り込んだ。あたしは沖縄で会った雪子の母親の真波さんに連絡をとってみた。銀座にあるカフェで真波さんに会うと、真波さんは驚いていて、 「まさか、沖縄で会って、すぐにここに来るとは…!相変わらずアクティブな人ねぇ」 と笑顔で話してくれて、あたしも微笑んだ。因みに、テラは外で待機している。基本的に人前には出ないタイプだ。 「スキャンダルを聞いて、居ても立っても居られないんだもん。雪子…どうなの?」 「うん…。そうねぇ。ちょっとね、疲れちゃったみたいで…流産しちゃって、余計に、体調がね…」 「やっぱり、それほんとだったんだ」 あたしはアイスコーヒーを飲んで、はあっとためいきをついた。真波さんの笑顔も少し暗くなって表情が曇っている。 「公表はしてないのに、知ってるの?」 「あ、系斗がね。あの人、独特な調べ方するから、なんでも知ってるんだよ。だから公表はされてないから安心して。流産って…危険な状態だだたの?」 あたしが訊ねると、真波さんは首を横に振った。
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