147人が本棚に入れています
本棚に追加
「誰も梨花を責めてないんでしょ?マネージャーすらね。保身に走って誤魔化して、雪子たちに謝罪もない…。このままじゃ、あたし、許せないから!雪子の心の傷のためにも、あたしがあいつをぶん殴る!!真波さんは、雪子たちが戻ってきたら、何も言わないで。あたしが来たこともね。知らなくていいから。だから、ここからはあたしに任せて!」
私はそう言って歩き出してカフェを出ていくと、テラが柱の影に立っていて、すぐに気がついてあたしに歩み寄ってきた。
「終わったか?てか、ロスに真っ直ぐ行くんじゃなかったのかよ」
「…うん。そのつもりだったけどさ。様子が見たかったんだ。でも、雪子いないし。北海道に行っても、また入れ違いになるなら、いいや。ここはこっちにいる人に任せる。ロスに行こう!あ、テラのとこに匠から連絡来た?」
「来たよ。シカトしたけど」
「うん。いいよ。今回のことは、あたしが全部責任持つ!じゃ、空港ー!!」
「シャワー浴びたい」
「だめ!すぐ行くんだよ!!」
「えぇっ?!眠くないのか?時差ボケは?シャワーは??」
テラが文句タラタラ言ってるけど、あたしはすぐに国道に出て走っているタクシーに手をあげてタクシーを止めた。すぐにタクシーはウィンカーを出してあたしたちの前に停まり、ドアが開くとあたしが乗り込み、テラも急いで乗ってきた。
「成田までね!!」
「成田?」
運転手は驚いて振り向いてあたしを見つめてくる。
「いや、待てよ。…羽田。…羽田空港でいいわっ。急いでねっ」
さあ!次はとうとうラスボス梨花に会いに行ってやる!!待ってろよ!!
最初のコメントを投稿しよう!