名は体を表すとは限らない

「どうしたの？」

なんにでもたいあたりしちゃう太郎にたいあたりされちゃう子さんが言うと、なんにでもたいあたりしちゃう太郎さんが顔を上げました。

「ぼくって一体なんなんだろう。なんにでもたいあたりしちゃう太郎っていう名前なのに、たいあたりしなくなったから、アイデンティティがうしなわれてしまった！」
「ばか！」

なんにでもたいあたりしちゃう太郎にたいあたりされちゃう子さんが、ひら手うちをします。

なんにでもたいあたりしちゃう太郎さんの目から星がとびました。