心のスパイス

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心のスパイス

『フワッと軽い子』 フッと現れた君へ 声をかけた あの日から… 俺はいつも君を眺めてた。 初めて顔を合わせ 話した時、 他の子とはなんだか 違う雰囲気を感じてた。 軽いノリと ハイテンション フワッと明るく 振る舞う君と、 たまに 深いため息をつく君… そんな君を 気にしていたら …俺の心に君がいた。 君の見つめる 瞳に吸い込まれ… 君の声に心が踊らせ… 海底深くに 沈んでいた俺の心を 君が優しくすくい上げた 現実に戻るのが怖かった。 きっと、 今だけの他愛のない関係も 現実に戻ったら もう君とは… そう思って 君の事は忘れようと… 嫌がるだろう と思いつつ悪ふざけ してみせた 軽くビンタし あしらう…大人びた君。 これで終わりのハズだった。 それでも君は 再び 俺に笑顔を振りまいた。 …悩ましかった。。 静寂の中の教室で ウトウト居眠りしてると思えば 落ち着きも無く動く…無邪気な君。 そんな君のしぐさに 時には笑い、 時に愛おしく思え いつしか俺は 君の虜になっていた。。 君の前だと俺は いつも以上に 話していたかもしれない。 君の前だと俺は いつも以上に 頑張っていたかもしれない。 君の心のどこかに 俺という存在を残したかったから 君に会えない時が… 何よりもつまらなく 何よりも退屈で 何よりもしんどい。。 君にとって俺は 幾度と無くすれ違う 人々のうちの一人で きっと会わなくなれば… すぐに 忘れられてしまうんだろう だけど… あぁ 俺の心を狂わせる君。 もう既に俺は 君の事を 想い続けてしまっている。 今日もまた きっと君は 俺の知らない 誰かの胸の中で 眠るのだろう…
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