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さっそく1人だけの生活が始まった。夜はいつもなら下のほうでガチャガチャ音が聞こえてくるけど、その音も何もせず、ただ静かだった。改めて親父が死んだんだなて考えると、なぜか無性に涙が溢れてくる。俺は自分の部屋の壁を殴りながら後悔していた。
「おやじぃ・・ごめんよ・・ごめんね・・」
なぜ、あの時素直になれなかったのか。素直に言う事を聞いて、親父の仕事を手伝ってあげる事すらできたはず。思えば親父が1人で朝早くから豆腐を仕込みそれを売り、俺を育ててくれたんだもんな・・そう考えると自分に腹が立ち苛立ちを抑えきれなかった。
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