chapter7

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「はぁ…絶対に売れると思ったんだけど…」 朝美はため息を吐き、真剣な表情で呟く。あのたこ焼きが売れると本気で思っているのは朝美以外はいないはずだ。 予定していた半分のたこ焼きしか売り物に出来なくなったので、女子チームの半分は男子チームを手伝う事になった。 私も男子チームに合流し、陽ちゃんの隣で手伝う事になる。 「去年のスイカ食った時みたいな顔してたな」 「えっそんな顔してたかな…?」 彼に見られていた恥ずかしさよりも、彼が言った言葉が私の胸に引っ掛かる。私が気にしないように、ふざけて私が食べるスイカに、彼が塩をたくさん振っていた事を。 気にしてはいけないと思っていても、それは顔に出てしまっていたらしく、彼は心配そうな表情で、私の顔を覗き込んだ。 「具合悪いのか?」 「いや大丈夫だよ。さっきのたこ焼きがの味がまだ口に残ってて。私ちょっとトイレに行ってくるね」 彼に心配をかけてはいけないと、分かっていたハズなのに。申し訳なさから、言い訳をつけてその場を離れる事を私は選んだ。
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