chapter7

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私の緊張とは裏腹に彼はリラックスした様子で、その時を待っていた。 「去年も緊張しなかったの?」 「全く。俺は全然そうゆう緊張とかした事ねーよ。今無神経だとか思っただろ?」 私の考えがバレてしまった。でも二人して緊張していなくて良かったなとは思う。 しばらくして控え室に参加者が全員出揃った。一年生ペアに見知った顔を見つけた時は驚いた。 「陽ちゃん知ってたの?」 「いや、今知った。その反応は杏も知らなかったみてーだな」 その一年生は私達に気がつくと、ゆっくりと近付いてくる。 「二人とも参加者だったんだね。陽ちゃん出るって私に教えてくれなかった…」 「わりー。でも京香だって出るとも何も言ってなかっただろ」 たぶん京香が言っているのはそうゆう問題じゃないのだろう。ベスコンに一緒に出ている相手が私なのが問題なのだろう。 「ごめん京香。陽ちゃんは本当は出たくなくて、私が無理矢理に出させるようにしちゃったから」 「杏は何も悪くねーよ。俺が出るようになったのはクラスの奴等が原因なんだよ」
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