chapter7

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「いつもそうだよね。陽ちゃんはいつもお姉ちゃんを庇おうとするじゃん。そんなに陽ちゃんはお姉ちゃんの事が好きなんだね…」 哀しそうな顔をした京香は自分の居た場所へ戻って行った。罪悪感に苛まれそうになる。 「陽ちゃん私達…」 「何も言うな。それを決めるのは俺だ。遅かれ早かれこうなる運命だったんだよ。だから杏は何も悪くない」 涙が出そうになるのを堪えて頷いた。私もこうなる事はわかっていた事だから。今さら誰も傷付かないなんて思ってはいけない。 「うわー修羅場だね」 いきなり後ろから声をかけられてビックリしてしまう。後ろを振り返るとガムを噛むながら腕を組んでいる小柄な女の子が居た。 「もうビックリさせないでよ!それより彩香もベスコン出てたの?」 「まあ出るからここに居るんでしょ。いい加減に三人で話し合いをした方がいいよ。まあそこのバカ兄のせいで、杏姉か京香のどっちかはバッドエンドになるけど」
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