chapter5

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彩香と目が合うが、彼女は何も答えない。私は一瞬迷ったが、正直に今日の出来事を朝美に話した。 「なるほど杏奈も意外に大胆なんだね。いや大胆なのは彩香ちゃんの方か」 「いや…それはマジで申し訳ないと思ってます」 再び申し訳なさそうに謝られたので気にしないでと彩香に答えた。 「いや本当に彩香ちゃんは謝る必要はないと思うよ。これは杏奈の問題なのだから、結局は杏奈自身が解決しなければいけない事だと思うよ」 朝美の発言に思わず私は下を向く。本当にその通りなので頭を上げられない。 「しかし私も話を聞いてしまったし、乗り掛かってしまった船だ。なにかあれば協力するよ。そうだ。これからはスリーA作戦としよう」 「協力してくれるのはありがたいけど、朝美本当に大丈夫なの…?」 朝美は力強く大丈夫だと言った。私が逆の立場なら恋敵に協力する事など、とてもじゃないが出来ない。 「朝美さん、スリーA作戦ってなんですか?」
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