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私も思った疑問を彩香は朝美に訊ねていた。
「私達の頭文字はAだ。だからスリーA作戦だよ」
「あっ、そうなんですね…」
朝美の独特の雰囲気に、あの彩香も苦笑いをしている。
「まあネーミングセンスはともかく、二人ともありがとう。私頑張るから応援していてほしい」
私の意気込みに二人は力強く頷いた。
「じゃあそろそろ帰ろうか」
「うんそうだね。じゃあ朝美さん、また遊びに来ますね」
またいつでも遊びにおいでと朝美は言い、私達は地元に帰る事にした。帰りの電車に揺られながら一人考える。
家に帰ったらしっかり京香と話をしないと。彼女に何を言われても自分の気持ちを言葉にして伝えなければいけない。
「じゃあ杏姉またね」
彩香と家の前で別れ、玄関に入ると、見慣れた靴が置いてあった。私は何か嫌な予感をさせながら部屋へと向かう。
「よう、勝手にわりーな」
「うん。別に大丈夫だけど、どうしたの?」
私が寝ているベットに陽ちゃんは座っていた。数時間ぶりに合う彼は、何か気まずそうな顔をしていた。
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