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季節は夏から、秋へと変わり、近頃の朝晩は寒さが増してきたように感じる。
普段と変わらない日常の中で、唯一変わってしまったのは私と陽ちゃんの心の距離だった。
いや彼は何も変わっていないのかも知れない。ただ私があの日から彼を避けるようになっていた。
それを感じた彼も、だんだんと私に近づかなくなっていった。最初は私を心配した、優希、朝美、彩香の三人も何も語らない私を気遣い、何も聞かなくなっていた。
なんだかみんなが私から離れて行く感覚が、私に孤独感を感じさせる。
通学路を一人で歩いていると、後ろから声をかけられた。振り返ると微笑みながら私におはようと言う、裕太くんだった。
相変わらずのイケメンぶりで、他の生徒からの視線が気になってしまう。
「なんだか最近元気ないね。何かあった?」
「えっ?そうかな?私はいつもと変わらないよ」
裕太くんの前でなるべく元気に振る舞うが、彼にはすべてが筒抜けらしい。
「そんなに無理しなくていいよ。杏ちゃんが言いたくないなら、これ以上は何も聞かないけど。みんなが心配してるからあんまり無理しないで」
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