chapter6

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「やぁ。いらっしゃい。早く中に入りなよ」 ある日の休日、私は彩香を連れて朝美の家を訪れた。朝美の部屋へと入り、さっそく本題に入る。 「そんな事があったんだ。でも諦めきれないから協力してほしいと…何も言って来なかったから諦めたと思ってたけど。朝美さんはどう思います?」 「まあ私は最初から協力派だからね。ただやはり杏奈が行動を起こさないと、何も始められないよ」 朝美の言う通りだった。まず人を頼るのではなく、自分で行動を起こさなければならない。 「京香とちゃんと話がしたい。だから彩香には京香と二人になれるようにしてもらいたい」 「最近私の事を疑い始めてるから、話を聞いてくれるかどうか正直微妙だけど」 ではどうしたら良いのだろう。困った私は、そこで朝美の方を見た。彼女は何かを考えている様子だったが、何かを閃いたような顔をした。 「私に任せておくといいよ」 具体的に何をするのかを訊ねたが、結局彼女は任せておけば良いとしか言わなかった。
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