chapter6

14/16
前へ
/115ページ
次へ
「そう言えば今日はクラスで文化祭についての話し合いがあったのを忘れていたよ」 朝美に言われ思い出す。完全に忘れていた。クラスでの出し物を今日決める日だった事を。 「その顔は完全に忘れていたようだね?まあ色々あったから無理もないよ。だから私が君をエントリーしておいてあげたよ」 エントリー?私は嫌な予感がして恐る恐る彼女に訊ねた。 「ねぇ朝美。まさかあれの事じゃないよね?」 「いや、まさにあれの事だよ。優希に言ったら、出たくないと言われたからね。だったらもう杏奈しかいないじゃないか」 ニヤニヤと笑う朝美がなんだか怖く見える。けど悪気が有るわけではないので、咎める事は出来ない。 「でも、陽ちゃんには許可取ったの?」 「まだ誰と一緒に出るとも言ってないのに、君は話が分かる子で助かるよ。もちろん無許可だよ」 話の流れ的に、相手は陽ちゃんしかいないので、誰でもわかりそうだけど… 「それヤバくない?」 「そうかな?でもなんとかなるよ」
/115ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加