chapter7

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学校に着くと文化祭の準備に追われる。私のクラスの出し物は、たこ焼きとお好み焼きで、男女別々で準備をしていた。 「まったく男子共はふざけてばかりね」 優希に言われ、男子の方を見ると、お好み焼き担当の男子チームは準備の段階から焼いて、それを皆で食べていた。 「まあ皆、朝早いからお腹空いたんじゃないの?それに味見してるだけかも知れないしさ」 「それにしても食べすぎなのよ!予算だって決まっているのだから売り上げに影響が出そうよ!私注意してくる」 優希は男子チームの元へ行くと、陽ちゃんと言い合いをしていた。やっぱりかと諦め、女子チームはたこ焼き担当なので、私はたこ焼きを作るための準備を再開する。 「杏奈、ちょっとこっちに来て味見をしてくれないかい?」 朝美に言われ、たこ焼きを一つ口に入れた。彼女はニヤニヤと悪い顔をしていたので、嫌な予感がした。 「うっ!な、なにこれ!」 私は思わずたこ焼きをティッシュに吐き出す。先程までたこ焼きだった物は、普通では考えられないぐらいに緑がかった色をしていた。
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