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「そしてね、それだけじゃないの。
有馬天神社の御祭神は菅原道真公。有馬の鬼門を守ってるの。ここはガイド本に乗ってる “ 金の湯 ” の泉源、天神泉源があるわ。
湯泉神社の御祭神は大己貴命、少彦名命、熊野久須美命の三柱。
そして、水天宮は大己貴命と少彦名命が有馬で最初に降臨した場所と言われていて、 “あなむちの神地 ” と呼ばれているわ。
社殿内の小祠の後ろに清めの清水が涌いているの。
そしてここは龍の気に満ちている。
大己貴命ってね、大国主命の青年期の名前なのよ。
大国主命は知ってるかしら?」
始まった水美さんの講義に早くも脳みそが置き去りにされそうだった。
「おおくにぬし…は因幡の白兎!確か出雲大社だったっけ?」
私は知り得る限りのことを喋った。
「そうね、因幡の白兎に出雲大社。正しくは出雲大社よ。
そして、大社をはじめ出雲地方の神社の神紋は基本的に六角形なのよ。」
「あ、六角形って、六芒星?」
「そう。六角形を結ぶと六芒星ね。
そして他にもまだまだ繋がるわよ?
大己貴命は蛇の姿をしてるとも言われてるの。
昔ね、地中を飛ぶ龍の姿を見た人が大蛇と見間違えたって逸話があってね。
その龍が大国主命じゃないかとも言われてるの。
なぜなら、大国主命といえば国造り。
葦原中国、つまり地上世界を造った神様なの。
日本地図は宇宙から見ると龍の形をしていて、大国主命はこの日本そのものとも言えるわ。
どこが有馬と繋がるかわかった?」
水美さんの講義は時々、難題が飛んでくる。
私は水美さんからペンも受け取り、水美教授の講義をノートにメモしていた。
メモした内容をじっと見つめる。
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