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「うーん」
思い切り伸びをして、右腕をグルグルまわす。
「あら、清水先生、さすがに肩が張ったの?」
後ろにいた小林先生が声を掛けてくれる。ほんと、優しいな。
彼女は、小林明菜さん、33歳の麻酔科医。僕の手術チームの一員で、大切な仲間だ。150センチと小柄ながら、ロングヘアのとっても綺麗な女性で僕の片思いの相手。思いは全く届かないけれどね。
「そうかなぁ、肩凝ったのかな」
「そりゃ、プレシが動かしていたって大元は清水先生の腕だからね」
「確かにそうだね。何かいつもと違った感じがあってさ」
「もう年なんじゃないですか、清水先生」
笑いながら小林先生が言うと、
「ちょっとー、小林先生。勘弁してくださいよー。わたし、清水先生と同じ年なんですからぁ」
反応したのは、手術室看護師の中村亜希子さん。僕と同じ35歳、168センチとスタイルも良く、綺麗な顔立ちでいろんな男性職員が狙っているという噂だ。
「あっ、ごめーん」
「さあ、着替えてご飯食べに行こうよ」
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