88人が本棚に入れています
本棚に追加
「いえ、何もありません!!」
「……良かったなあ、お前。まあ、言い寄られた龍さんもまんざらじゃなかったもんな~」
まんざら?
「っ、なにがまんざら?」
ボク、どうしたらいいの?
嫌われてるのに……?
「てめ、余計なことを言うんじゃねぇ!! 煩せぇ!」
龍サンがお仲間サンに怒鳴っている。
「?」
余計なこと?
龍サン、何が煩いんだろう。
お仲間サン、煩くしてないよ?
むしろ怒鳴ってるのは龍サンの方だ。
ボクはみんなと龍サンが話している内容もよくわからなくて、首を傾げてしまう。
「よしよし、頑張ってアプローチしてたもんな。良かったな~、しっかり可愛がって貰えよ?」
お仲間サンの一人がポンポンと頭を撫でてくれた。
龍サンと同じ。
やっぱりこの人達はとっても優しい。
だけど。
ボク、迷惑じゃないのかな?
チラっと龍サンのお顔を見れば、困っているような雰囲気はあるものの、怒ってるふうじゃないみたい。
太い眉毛がハの字になっている。
最初のコメントを投稿しよう!