パーティーと言う名の合コン

14/40
前へ
/128ページ
次へ
よって、毎日この時間は自然に鷲宮主任、匠海くん、私の三人の始業前のコーヒータイムになっていた。 「はい、どうぞ」 「ありがとう」 「ん、ありがと」 一口飲むと、鷲宮主任が口を開いた。 「前から言おうと思ってたんだけど、池澤さんってさ」 「はい?」 「コーヒー淹れるの上手いよね」 「あ、ありがとうございます…学生時代に喫茶店でバイトしてたんです。たぶんそのおかげかと」 「へぇ、なるほどね。池澤さんの歓迎会やれてないからプライベート面知らないんだよなぁ。小橋は同期だからいくらか知ってるんだろうけど」 「んー、俺が知ってるのは唯衣ちゃんがフリーってことだけですね」 「ちょっと、匠海くん!」 コーヒーを吹きそうになるのをこらえて、即座に突っ込みを入れた。 言わなくていいことを…。 「俺がほめた時と態度が随分違うから。仕返し?」 「人徳の差よ。それに内容が違うでしょ」 「失礼いたしました。相変わらず手厳しいねぇ」
/128ページ

最初のコメントを投稿しよう!

244人が本棚に入れています
本棚に追加