教えて、あなたのキモチ【完結】

パーティーと言う名の合コン

避けようと思ったがすでに遅く、当たった衝撃でよろめいてしまった。
「っ痛ー…」
文句を言おうと顔を上げるも、どこかに姿を消してしまっていた。
（謝りもしないで、あのガキ共…）
心の中で悪態をついて、点滅を始めた横断歩道を小走りに渡った。

やがて目的の本屋に到着し、雑誌コーナーへと向かった。いくつかあるヘアスタイル誌の中から適当に選んで手に取り、パラパラとページを捲る。
シーン別、レングス別に特集が組まれているものを購入することに決め、それを片手に、今度はパーティードレスが載っている雑誌を手に取った。
何ページか見てみるものの、どうにも華やか過ぎる。
（クローゼットにかかってる黒のドレスでいいか…フォーマルタイプだし、浮くことないだろうし）
小物類は後日買おう。そう考え、見ていた雑誌を閉じて元の位置に戻すと、会計レジに向かった。
会計を済ませて本屋を出ると、空はもう薄暗くなり始めていた。