商談のお供

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「ただいま戻りました」 「外寒くなかった?」 「いえ…大丈夫です。えっと、休憩室行きませんか?ここだと狭いので…」 机の上は資料が散乱している状態。片付けるのも手間がかかる。 時間がなんだのと、きっと言うんだろうし。 たしかに、とさりげなく重たい方の袋を持って眞鍋さんはさっさと行ってしまった。 (イマイチつかめないんだよね…) 残りの袋を持って、ガサガサいわせながら後を追いかけた。 「前年度の売上高がこれくらいだから…見込み額は…こんなところか」 休憩を挟むと、午前中の静寂が嘘のようにサクサクと作業は進んで行き、資料を見つつパソコンを操り、眞鍋さんは次々と数字を出していく。 「過去5年分のグラフもあった方がいいですよね?対比させやすいし」 「そうだな、後は…」 「項目別の売上高、とか」 「あそこはほぼ建材だからな」 「…あ」 ちょうど広げていた箇所にリストが載っていた。あまり耳慣れない単語だ。 「集成材って何ですか?」
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