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「君かね。アキラに余計なことをしたのは。なんだ、金か?金目当てでコイツを助けたのか」 アキラさんのお父さんは止まらない。 きっと、アキラさんを助けた理由が知りたいのだ。難癖をつけてでも、僕がアキラさんを善意で助けたと思いたくない。もし善意で助けたなんて言われたら、なおさらアキラさんは僕の味方をする。 「違います。そもそも僕は、アキラさんがどこの誰かなんて知りませんでした」 「では、何が目的だ!就職先か?今時の若いもんは、考えることがいちいちこそくだな」 周囲の人間の、僕を見る目が変わる。完全に、悪い者扱いだ。 「…違います。お金目的でも、就職先でもありません。ただ助けたかった、それだけです」 あの時僕は、アキラさんを見捨てて通り過ぎようとした。銀髪でピアスもたくさんしていて怖かったから。でも、僕は助けた。 どうして…? どうして僕は、アキラさんを家に入れた? 「多分僕は…変わりたかったんだと思います」
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