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僕は考える。
口説く?僕が、アキラさんを?
どうして?
僕の想いは伝えた。ラブの意味で好きだって。
なら、口説く必要がどこに…?
「海斗のとこをラブの意味で好きになるうに、俺のこと口説いて?言っとくけど、なかなかに手強いよ、俺は」
………………ん?!
「えっと、あの、状況が飲み込めないんですけど…」
「海斗は、俺に告白した。ラブの意味で好きだって伝えた。でも、俺は何も伝えてないよ?」
……………………?!!!!!!!
「えっ、あ、あ、そ、そう、そう、あ、そうですね!そうだ!たしかに!あれ、僕、何か勘違いして……」
「俺は、海斗のこと、ラブの意味で好きだなんて一言も言ってないよ?」
言われれば確かにそうだ。
アキラさんから、返事をもらったわけではない。だけど、抱きしめたり、心臓の音だったり、甘いセリフだったり……それって、僕のことが好きだからじゃないの?!
「頑張ってね。さっきみたいな、正面からの告白に結構弱いから」
それだけ言うと、またアキラさんは僕の耳元で囁いた。
「海斗の可愛いとこ、俺にいっぱい見せて?」
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