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後から聞いた話だ。 結局、お見合いはなくなった。アキラさんはお父さんの監視から外れて、自由に生きられるようになった。まあ、言い換えれば、諦められたということだろうけど。 彼女____伊織さんは、僕の熱意に圧倒されて、本当にお見合いを断ったそうだった。それでも、会社間の関係性は崩れていない。その点だけは、僕も良かった、と胸を撫で下ろした。 佐々木さんから聞いた話だと、なんでも伊織さんは、男同士の恋愛ものが好きだったとか…噂があるらしい。理由はなんであれ、彼女のおかげで僕とアキラさんは救われたのだ。感謝の気持ちが絶える事はない。 自由になったアキラさんは、前みたいに僕と一緒に暮らすことを申し出た。僕といるのが楽しいという理由と、早く海斗のことを好きになりたいじゃん?という理由からだった。 僕には、それを拒否する理由がなかった。 ただ、一つ問題があって………。
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