episode 246

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征司は答えず僕の髪を掴み上げ思い切り突き上げた。 「んんっ……ああっ……!」 まさしく支配者として存在するこの男。 振りむきざま大きな手に口を塞がれて僕は苦悶に顔を歪める。 苦しい。 息ができない。 それ以上に胸が痛い。 しばらく好き勝手僕の中で動き続けると 「それが答えか――?」 口を塞いでおきながら征司が僕に意地悪く問いかけた。 「愛してるから苦しいから自由にさせろって?喋れないなら頷けよ」 頭は真っ白だ。 何も考えられず僕は首を縦に振った。 とにかく今は一刻も早くこの腕から逃げ出したかった。 涙を浮かべた瞳を向ける。 しかしそんな甘い話があるか? 今までに1度だってあったかい? 征司は僕の耳元で吐き捨てるように言った。 「させるかよ」
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