勇者パーティの部屋が汚すぎるので、リーダーがキレて魔法をぶっぱなしてるんですがどうしたらいいですか。

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「レイチェルの部屋の隣、あんたの部屋よね。足止めよろしく」 「はい!?」 「今から掃除したんじゃあんたは絶対間に合わない!だからレイチェルの部屋とあんたの部屋で足止めくらってる間に、私とバイロンは自分の部屋を最低限見られるくらいには片付けておくから!あんたはぐっちゃぐちゃのままにしておいて、いっぱいお仕置きされといて♪」 「いやだからなんでやねん!?」  関西人よろしく鋭いツッコミをするチャーリー。しかしレイチェルは、その金髪碧眼の可愛らしい見た目をフル活用して、チャーリーの手を握って上目使いを決めてくるのである。 「お願い、チャーリー。私、叱られるのが怖いの……守ってくれない?」  俺は知っている。チャーリーが実はクレアに惚れているということを。  彼は真っ赤になってがくがくと頷くと、わかったあ!と叫んで部屋にダッシュしていく。 「可能な限り、部屋散らかして時間を稼ぐからな!俺の屍を超えていけ!ここは俺に任せて先に行け!これが終わったら結婚しようぜひゃっふううう!」 「そんな死亡フラグ連打せんでもいいよ!?」  あ、だめだ。あいつ死んだわ。  部屋に引っ込んでばったんどったんと音を立て始めたチャーリーを、俺はあっさり見捨てた。いずれにせよ、チャーリーの部屋のすぐ隣がクレアで最後が俺の部屋になる。多少時間が稼げるといっても、このままでは自分達も魔法で爆破される未来しか見えない。急いで片付けなければ。 「とりあえず、アレとかコレとかは全部タンスとかの収納スペースに投げ込むしかないわ」  たった今仲間を犠牲にした小悪魔クレアは、うんうんと頷いて言った。 「ベッドの下はダメで、去年隠しておいた売れ残りの同人誌はすぐに発見されて大目玉だったもの。今年は部屋が水浸しになる事態は避けないと……」 「ごめんちょっと情報過多すぎない???」  お前オタクだったのか。しかも同人誌売る側だったのか。ていうか、パーティのお金がごっそり減ってた時期があって気になってたんだけどまさかお前が印刷代でパクってたってオチなんでしょうか。あとなんで部屋が水浸しになったんでしょうか。  俺はツッコミを無理やり飲み込むと、とにかく自分の部屋を片付けるべく自室に向かったのだった。  ツッコんでいる場合ではない。  自分もたくさん集めに集めてしまった羽飾りコレクションとヒーローフィジュアコレクション、どうにかして綺麗にまとめなくては命が危ない!
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