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お土産の品
私、好きな人ができたわ。
え、いきなり何かって?
うるさいわね、読書感想文も流行りのラノベも、唐突すぎる方が売れるなり評価されるなりするって相場が決まってるじゃない。
で、その人というのがね、さっき帰ってしまったんだけど、とってもカッコいい人なのよ。
まず、イケメン。
男子アイドルグループ顔負けの。文字通り顔負けの。
で、優しい人よ。
なんてったって、私のお家に来たきっかけ自体が、その人の優しさによってできたものですもの。
なんと、私の飼っているペットを助けて、ペットについてきた結果、私のお家に来たのよ。
そりゃあもう、大歓迎したわ。
まず、豪華な料理でしょ、舞踏会でしょ、それに私も踊ったり歌ったり見せ物をしたわ。
それを褒めてくれる彼といったら!
って、話が逸れたわね。
それに、楽器の演奏もよ。あああと、仕天堂スイッチョで大乱闘スマッシュシスターズの大会もしたわ。
彼、ゲームも上手いのよ。
それでね、私とても楽しかったんだけど、彼がもう帰ると言い出したの。
残念だったけれど、仕方ないわね。
だから私、お土産を渡したの。
彼、話している途中で「大人になりたい」と言っていたから、素敵でオトナな人になれるスペシャルアイテムを用意したの。
で、彼が帰るとき、
「わたしからあなたへ、贈り物があります。ぜひ、お土産に。帰るまで、決して開けてはなりません」
って言って、渡したわ。
そうすると彼、照れ臭そうにはにかんで「ありがとう」と受け取ってくれたわ。
え、なんで帰るまで開けてはいけないのかって?
決まってるじゃない、私のいる前で開けられたら照れるからよ。
そうして、彼は帰ってしまったわ。
ああ、彼に会いたい…。
私がそう言ってため息をつくと、雇っている侍女が口を開いたわ。
「きっと太郎さまはまた来てくださいますよ、乙姫さま」
ええ、きっとそうよね。
私の愛しい、浦島太郎さま!
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