第二話 毎日が眠い日々

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第二話 毎日が眠い日々

わたしがこの新しい場所に来てから、どれくらい経ったのか分からないけど、わたしの身体は少し大きくなった気がする。 感覚的だけど、わたしは「ヒメ」という呼び名らしい。 巨人は毎日「ヒメ、ヒメ」と言っているから、そうなのだろう。 そうして、ここが居心地が良いせいか、わたしはよく寝るようになった。 感覚的に一日の大半は寝ている気がする。 なぜ、そんなに眠いのか分からないけど、わたしの身体は睡眠をとにかく欲するみたいで、起きてトイレをするとすぐ眠くなる。 巨人もわたしの性質を何故か知っていて、専用のベッドを部屋に置いてくれる。 わたしは眠る動物なんだなあと最近、薄々感じるようになった。 巨人はいつもわたしに「いっぱい寝て、たくさん生きて。ヒメ」 と言っている。 巨人のわたしを撫でる手は気持ちが良かった、そうしてわたしは今日も眠るのだった。 おやすみなさい……。
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