踏んづけクリスマス♪りんご爆弾の巻♪

5/5
前へ
/5ページ
次へ
「やった!トレイを空にした!」  三回目のりんご爆弾が発動した。 「瑠璃ーー!もういっかーい!!」  また親父かよ!  仕方ないのでまた親父にハグをする。耳打ちでついでに気になることを聞いてみた。 「なぁ親父、なんでそんなタイミングいいの?」 「動物的勘だよ。画家としての観察眼とね」  コソコソ話をしていたらハグがちょっと長くなり親父は御満悦。 「イベント終了!」  伊織先生の声が響く。結局りんご爆弾は親父以外誰も当たらなかった。ただファンはそれほど残念でもなかったようだ。踏んづけクリスマスだけでもかなりのサービスだからな。  同時販売していた写真集も完売し、ファンが引いてからは伊織先生のスタジオの忘年会。 「疲れたー。でも今年も豪華な料理食べられるしー」 「瑠璃くん、お疲れ様」  薫蘭風ちゃんが俺にスポーツドリンクを渡してくれる。 「薫蘭風ちゃん、ありがと」  口をつけながらまわりを見るとみんなモデルにょたチョコ男子に飲み物を渡している。 「では、今年あったみんなの誕生日におめでとう!今年一年の頑張りにありがとう!カンパーイ!」  いきなり伊織先生の乾杯が響いて忘年会が始まる。 「来年もりんご爆弾をやるのですか?」  タッくんが伊織先生にそれとなく聞いている。 「できればな。ただ親父さんばかりだとつまらんから。仕組みは変えないとな」  だよなぁ。動物的勘で親父ばかり引いてたら八百長疑われるもんなぁ。  ま、一年最後のイベントでかかと落としするようなことなかったから意外と今回は平和だったかな?  悪くはないね。 2021年に続くよー!
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加