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十二月後半。十二月のイベントは学校もスタジオをおんなじだ。どSの良くんとかは毎年ノリノリだけど、俺は良くんほどSじゃないからな。みんな結構ノリノリだけど、げたんわくんはちょっと苦手みたい。
『踏んづけクリスマス』
最初は大と徹が提案して俺と良くんで始めたイベントは、伊織先生のスタジオのイベントでも定番化した。ファンの顔をミニスカサンタに扮したにょたチョコ男子が踏んづけるのだけど、頑張ればスカートの中身が見られるかも知れないという何回繰り返しても頭の悪いイベントだと思う。
このイベントがあるときはちょっとお祭り騒ぎなんだけど、このイベント、よく炎上しないよね。まぁ今年もサクサクこなして、その後の忘年会を楽しまないとね。だから頑張るか。
「皆のもの、踏まれたいかー!?」
踏んづけクリスマスの会場で伊織先生はマイク片手に声をあげる。イベントの司会は大と徹がやることも多いが伊織先生が買って出ることも度々ある。
「おーー!!」
相変わらずファンの熱気は凄まじい。
「スカートの中身を見たいかー!?」
「おーー!!」
踏んづけクリスマスの場合は大と徹と親父も客になるから司会やらないのかな?
「そんな貴様らのために新しい要素を今回の踏んづけクリスマスでは用意した!その名も『りんご爆弾』だ!」
え?と俺ら待機していたにょたチョコ男子は伊織先生の顔をマジマジ見ると伊織先生はニヤリと笑う。
「聞けーーい!りんご爆弾とは、料金と交換で貴様らファンにトレイのりんごを配る!そいつは食べてもらって結構だ!トレイの中の最後の一個のりんごを取り、トレイを空にしたものは好きなにょたチョコ男子からのハグを与えよう!貴様ら用意はいいかーー!?」
また変な要素が追加された……。なんで毎回、主役である俺らにょたチョコ男子はイベント直前で聞かされるの?
そしてイベントが始まり、料金と交換でファンたちがりんごをもらう。それからは普通の踏んづけクリスマス。やはり良くん、タッくん、五丁目さんの人気が高い。この三人は写真集の売上もいいからなぁ。
「ほうら。俺に踏まれたいんだろ?頑張ってスカート覗きこめよ?」
残念だけど、どSな良くんはやはりノリノリだ。
「はっはっ。私に踏まれたいのか?簡単には見せないけどね」
タッくんは何気に見られないように踏んづけてる。意外とガードは固い。
「男はロマンを求めるものですからねぇ」
五丁目さんは、見られても気にならないのかな?とか思ったけど軽めに踏んでサクサクこなし覗く隙を与えない。そこそこ見られてる気はするけど。
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